バイオリンは、右手で持った弓をバイオリンの弦にこすり付けて音を出す楽器です。
チェロやコントラバスなど、他の弦楽器も同じですよね。
私がバイオリンを始めて間もない頃の話です。
弓の毛を新しいものに替えて、気分も新たに練習を始めました。
音が出ない!
弦を弓でこすっても全く音が出ないのです。
どんなに力を込めても鳴りません。
スカーッ、スカーッ
と音にならないものが空しく聞こえるだけです。
変な不良品の毛に替えられたのか?
弓の毛替えを頼んだ楽器店を疑いました。きっと不良品の毛に交換したに違いない。
文句を言ってやらなければ!
とは言えその時はもう店も閉まっている時間だったので、文句を店に言うのは翌日以降にすることにしました。
先生にも一応報告しておこう
念のため、先生に電話をかけて相談を兼ねて報告することにしました。
私「楽器が全然鳴らなくなってしまいました」
先生「弓に松ヤニは塗りましたか?」
私「いつも通りちゃんと塗りました!」
先生「もっともっと塗ってください」
私「へッ!?」
いつもバイオリンを弾く前に、弓に松ヤニをしっかり塗っていましたし、今回も同じように塗ったのですが、どうやら新品の毛の場合にはもっとガッツリ塗り付けないとダメだったのです。
電話を切った後で改めてしっかりと丁寧に松ヤニを弓に塗り付けて、バイオリンを弾いてみました。
「ギ~~ッ」
かすれ気味ではあるものの、バイオリンから音が出るではありませんか!
もう少し松ヤニを塗ってみると、今度はちゃんとした音が鳴るようになったのです。
松ヤニをまったく塗ったことのない弓を使うときは、しっかりとガッチリと塗ってからバイオリンを弾くようにしましょう!